- 愛犬が年のせいか、家具や壁にぶつかるようになった
- いつどこでぶつかってしまうか不安で、目が離せない…
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
老犬になると、目が見えないなどの理由で家具や壁にぶつかることがあります。
とはいえ、放っておくと思わぬ事故やケガを招く恐れがあるため、未然に家具や壁にぶつかるのを防ぐことが大切です。
そこで本記事では、老犬のためのぶつかり防止対策5選を解説します。
役立つアイテムや手作りの方法もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 老犬が壁にぶつかる原因
- 老犬のためのぶつかり防止対策
- 老犬のぶつかり防止に役立つアイテム
- サークルを手作りする方法
老犬が壁にぶつかるときに考えられる原因
老犬が壁にぶつかる行動は決して珍しくなく、どんな犬にでも起こり得ることです。
では、老犬が壁にぶつかる原因として、どんなことが考えられるのでしょうか。
考えられる原因は、大きく分けて以下の3つ。
- 筋力低下によるもの
- 視力低下によるもの
- 認知症によるもの
1つずつ解説します。
筋力低下によるもの
老犬が壁にぶつかる原因の1つ目として、筋力低下によるものが考えられます。
犬は年齢とともに運動量が減り、寝ていることが増える傾向にあります。
すると、足腰はどんどん弱っていき、立ち上がりや歩行時にバランスを崩してふらついてしまうことが多くなります。
また、筋力低下によって踏ん張ることが難しくなり、足が滑って家具や壁にぶつかるケースもあるでしょう。
さらに、関節に何らかの異常があり、歩行時に違和感や痛みをともなっていることも考えられます。
関節にトラブルがあるときは、足を上げたり引きずったりする姿が見られるので、日ごろから変わった様子がないかチェックすることが大切です。
視力低下よるもの
老犬が壁にぶつかる原因の2つ目として、視力低下によるものが考えられます。
老犬になると、視力が衰えて周囲が見えにくくなる傾向にあります。
視界がぼんやりとして見えるため、家具や壁などさまざまな物にぶつかることが増えます。
また、加齢とともに白内障や核硬化症を発症しているケースもあるでしょう。
視力が低下すると、物にぶつかるだけでなく、暗い場所を嫌がったり、音に敏感になったりすることがあります。
ちょっとした段差にもつまずきやすくなるので、段差や階段のある場所には注意が必要です。
認知症によるもの
老犬が壁にぶつかる原因の3つ目として、認知症によるものが考えられます。
認知症は脳機能が低下していくことで起こるとされており、目的もなくふらふら歩いたり、ぐるぐる回ったりする姿が見られるようになります。
また、家具などの隙間に入って出られなくなることもあるので、愛犬が安心して過ごせる環境作りはもちろん、こまめな声がけが大切です。
以下のようなサインが見られる場合は、認知症を発症している可能性があります。
- ふらふら歩く
- ぐるぐる回る
- 夜泣きをする
- 甘えん坊になった
- 攻撃的になった
- トイレの失敗が増えた
老犬のためのぶつかり防止5選
老犬が家具や壁にぶつかるようになったら、事故やケガを防ぐために、今すぐに環境を整えることが大切です。
老犬のぶつかり防止に向けて取り組むべきことは以下のとおりです。
- 滑り止め対策をする
- 愛犬の通り道に物を置かない
- 段差にはスロープを設置する
- 家具をクッション材でカバーする
- サークルなどを使用する
具体的にどのようなことをすれば良いのか、1つずつ見ていきましょう。
滑り止め対策をする
筋力が低下した老犬にとって、フローリングの上は足が滑りやすく、思わぬ事故やケガを招く恐れがあります。
足が滑ることで家具や壁にぶつかることもあるので、滑り止め対策をして歩きやすい環境を整えてあげることが大切です。
具体的に以下のような対策が挙げられます。
- 足裏の毛や爪を短くカットする
- 肉球クリームで乾燥を防ぐ
- 床にカーペットやマットを敷く
- フローリングに滑り止めワックスを塗る
- 犬用の靴下を履かせる
中でも効果的、かつ即効性があるのは、「床にマットを敷く」「犬用靴下を履かせる」です。
マットは床に敷くだけ、靴下は愛犬の足に履かせるだけで滑り止め対策になります。
とはいえ、どちらも注意しなければならない点があるワン。
詳しくは以下の記事で解説していますので、あわせてお読みください!
愛犬の通り道に物を置かない
犬は視力が低下したとしても、記憶やにおいを頼りに、ある程度は室内を歩くことができます。
愛犬が歩きやすいように家具を移動することもあるかと思いますが、視力が低下したあとの大規模な模様替えは必要ありません。
しかし、床に物を置いた状態にしておくと、愛犬が物につまずいて転んでしまう恐れがあるので、愛犬の通り道には物を置かないように注意しましょう。
また、足を引っ掛けてしまう恐れがあるコンセントまわりのコードは、1つにまとめておくか、見えないところに片付けておくと安心です。
段差にはスロープを設置する
視力や筋力が低下した老犬は、ちょっとした段差でもつまずきやすくなります。
つまずいた衝撃で骨折やケガを招く恐れがあるほか、段差の先にある家具や壁、柱などにぶつかってしまう可能性もあります。
ソファやベッド、玄関などの段差がある場所には、スロープを設置することで上り下りがスムーズになるだけでなく、足腰にかかる負担も軽減することが可能です。
また、老犬を散歩させる際には、なるべく平たんな場所を歩かせるようにすることも大切なポイントといえます。
家具をクッション材でカバーする
万が一、ぶつかっても老犬がケガをしてしまわないように、家具の出っぱり部分をクッション材などでカバーしましょう。
特に以下のような場所には注意が必要だワン
- タンスの取手
- テーブルの角
- テーブルの脚
- 椅子の脚
- テレビ台
- その他(壁・柱)
愛犬の顔や体が当たる場所を中心に保護することで、ぶつかり防止やケガ防止につながります。
クッション材は、梱包材やタオル、座布団、お風呂マットなどでも代用可能です。
自宅にあるものや、買い求めやすいものを使用すると良いでしょう。
サークルなどを使用する
老犬のぶつかり防止として、サークルなどを使用して行動範囲を制限するのも1つの手段です。
サークルなどで生活スペースを囲うことで、愛犬にケガをさせる心配が少なくなり、飼い主への負担軽減にもつながります。また、家具の隙間に入ったまま何時間も出れなくなるというトラブルも未然に防ぐことが可能です。
サークルを使用する際は、ぶつかっても痛くないクッション性のある素材を選ぶと良いでしょう。
老犬のぶつかり防止に役立つアイテム5選
ここでは、老犬のぶつかり防止に役立つアイテムを5個ご紹介します。
愛犬の状態や生活環境などにあわせて、ぜひ取り入れてみてください!
おくだけ吸着 ペット用ごっつん防止シート
こちらは、厚さ1.5cmのシートを壁に貼るだけで、万が一ぶつかってもケガを防止できるアイテムです。
貼ってはがせる吸着タイプなので、賃貸物件でもノリの跡を気にせず使用できます。
また、幅36cmから最大60cmまで伸縮性があるのも嬉しいポイント。
愛犬がよくぶつかる壁にこちらのアイテムを貼り、安心して歩けるような環境を作ってあげると良いでしょう。
- 厚さ1.5cmのソフト素材
- 貼ってはがせる吸着タイプ
- 貼り方は横向きでも縦向きでもOK
- 長さ調整可能
コーナーガード
こちらは、クッション性のあるやわらかな素材を使用したコーナーガードです。
テーブルやテレビ台の角、タンスの取手などの出っぱり部分に取り付けることで、老犬のケガ防止につながります。
貼り方はとても簡単で、貼りたい場所をきれいに拭いて、お好みのサイズにカットしたものを貼り付けるだけ。
貼りたい場所にあわせて、自由に長さや幅を変えられるのは大きな魅力です。
家具が多いご家庭や、家具を移動できない場合はぜひ取り入れてみてください。
- クッション性のあるやわらかな素材
- 両面テープ付きで取り付け簡単
- 長さや幅をお好みのサイズに調整可能
プチプチ 緩衝材
こちらは、梱包のときによく使われ、別名「プチプチ」と呼ばれる緩衝材です。
テーブルや椅子の脚、柱などに巻いてあげることで、万が一ぶつかったとしても衝撃を和らげることができます。
2重、3重と巻いてあげると、よりクッション性が強くなり安心です。
プチプチはどこにでも使用できるので、ロールで購入し、いつでも使えるように自宅に置いておくと便利です。
- シート表面に粒(プチプチ)
- 幅広い用途で使用可能
- ハサミで自由にカット可能
折りたたみ式 ペットサークル
こちらは、折りたたみ式のペットサークル。
視力や筋力が衰えた老犬のぶつかり防止に役立つだけでなく、徘徊が見られる認知症の老犬にもおすすめです。
側面がメッシュ素材になっており、万が一ぶつかってもけがをする心配がありません。
直径150cm×高さ62cm(XL)と大きめサイズなので、小・中型犬であれば十分な運動スペースを確保できます。
足が滑らないように、タオルなどを敷き詰めておくと良いでしょう。
- 折りたたみ式で組み立て簡単
- メッシュ素材で通気性に優れている
- ブラウン・グリーン・ピンクの3色展開
- 直径150cm×高さ62cmの大型サイズ
- 小型犬3頭が入っても余裕のある大きさ
くるくるウォーカーⅡ
引用元:PEPPY
こちらは、固綿を使用したやわらか素材のクッションボードです。
クッション材として家具の角をカバーできるほか、家具との隙間をふさいだり、サークル内に設置したりと、幅広い用途で使用できます。
汚れが気になったら、カバーを取り外して手洗いできるのも嬉しいポイントです。
サイズは45×45cm、60×60cmと2種類あるので、犬種や用途にあわせてお選びいただけます。
- サイズは45×45cm・60×60cmの2種類
- 連結して幅広い用途に使用できる
- 簡単に連結できるマジックテープ付き
- 家具や壁に固定できるループ付き
- 厚さ2.5cmのやわらか素材
- カバーは取り外し可能・手洗いOK
\ くるくるウォーカーと検索してみてね /
老犬のぶつかり防止|サークルを手作りする方法
ここでは、老犬のぶつかり防止としてサークルを手作りする方法をご紹介します。
「お金をかけずに、老犬が安心して歩き回れるサークルを手作りしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
使いやすいように自分でアレンジしてみると良いワン。
ワイヤーネットを使って手作りする方法
1つ目は、ワイヤーネットを使って手作りする方法です。
ワイヤーネットを結束バンドなどで連結し、円形のサークルを作ります。
ワイヤーネットの大きさにもよりますが、だいたい10枚前後の用意が必要です。
(100円ショップで購入可能)
ワイヤーネットだけでは硬いので、万が一ぶつかっても痛くないように、タオルや緩衝材などでサークルの壁面をカバーします。
タオルであれば洗濯バサミを使って固定し、プチプチなどの緩衝材であれば梱包テープを使って貼り付けると良いでしょう。
手作りが面倒な方は、以下の商品がおすすめです。
この場合も、サークの壁面をクッション材などで保護してから使用するようにしましょう。
お風呂マットを使って手作りする方法
2つ目は、お風呂マットを使って手作りする方法です。
お風呂マットをガムテープや洗濯バサミなどで連結し、円形のサークルを作ります。
連結部分はお風呂マットを10cmほど重ねると強度が増します。
お風呂マットを横にした状態で連結すれば、人間がちょうどまたげる高さ(約60cm)です。
強度が心配な場合はお風呂マットを半分にカットして、2重に連結すると良いでしょう。
お風呂マットははじめからクッション性があるため、わざわざ上からタオルなどでカバーしなくてもケガを防止できるのが魅力です。
くるくるウォーカーⅡで手作りする方法
3つ目は、先ほどご紹介したくるくるウォーカーⅡで手作りする方法です。
引用元:PEPPY
くるくるウォーカーⅡを付属のマジックテープで連結し、円形のサークルを作ります。
参照画像は、60×60cmのくるくるウォーカーⅡを8枚使用して作られたサークルです。
くるくるウォーカーⅡの素材はベビー布団にもよく使用される固綿ボードで、万が一ぶつかっても痛くありません。
ワイヤーネットやお風呂マットなどを使った方法に比べてコストはかかりますが、簡単にサークルを作りたい方はこちらの商品がおすすめです。
\ くるくるウォーカーと検索してね/
老犬のぶつかり防止は工夫が必要!
老犬になると筋力や視力が低下するため、家具や壁、柱などにぶつかりやすくなります。
また、認知症に発症していると、ぐるぐる歩き回ったり、家具との隙間に挟まったりすることもあるでしょう。
思わぬ事故や大きなケガを防ぐためにも、愛犬が安心して過ごせる環境を作ってあげることが大切です。
家具の角をクッション材でカバーしたり、サークルを使用したりと、愛犬の状態にあわせて工夫してみてください!