- 愛犬が年のせいか自力で起き上がれなくなった
- 自力で起き上がれない老犬が頻繁に鳴くのはなぜ?
- 自力で起き上がれない老犬に留守番をさせても大丈夫?
このようなお悩みや疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
老犬になると、筋力の衰えや病気などが原因で自力で起き上がれなくなることがあります。
起き上がれないといっても、飼い主のサポートによって起き上がれるケースもあれば、サポートをしても完全に起き上がれないケースもあるでしょう。
自力で起き上がれないときは、愛犬の症状や体調に合わせた対策が必要です。
そこで本記事では、自力で起き上がれない老犬が鳴くときや、留守番をさせるときの対策についてお伝えします。
- 老犬が起き上がれない原因
- 老犬が起き上がれなくなったら必要なこと
- 起き上がれない老犬が鳴くのはなぜ?
- 起き上がれない老犬が鳴くときの対策
- 起き上がれない老犬に留守番をさせるときの対策
- 起き上がれない老犬に留守番をさせるときの注意点
- 老犬が起き上がれなくなるのを防ぐ方法
老犬が起き上がれないときに考えられる原因
そもそも老犬が起き上がれなくなる原因として、どんなことが考えられるの?
代表的な原因は以下の3つです。
- 加齢による筋力低下
- 関節の痛み
- 椎間板ヘルニア
1つずつ解説します。
加齢による筋力低下
老犬になると筋力が低下し、体力はどんどん衰えていきます。
前足や後ろ足に力が入らなくなれば、自力で起き上がることも難しくなってしまいます。
以下のようなサインが見られる場合は、筋力が低下している可能性が高いでしょう。
- 寝ている時間が増えた
- 散歩中に立ち止まることが多い
- 踏ん張りが効かず足が滑る
- 段差を避けるようになった
- 排泄の姿勢を維持できない
- 歩行中にふらつく
「年だから」といってろくに運動をせずにいると、歩行自体が困難になったり、最悪は寝たきり状態になったりするケースもあります。
筋肉の低下を完全に防ぐことは難しいですが、愛犬の健康を維持するためにも、無理のない範囲で生活の中に運動を取り入れてあげることが大切です。
関節の痛み
関節トラブルによって痛みが生じていると、起き上がれなくなったり、歩くのを嫌がったりすることがあります。
あらゆる関節トラブルの中でも、軟骨部分の損傷によって炎症が起こる「変形性関節症」は老犬によく見られる代表的な疾患です。
ほかにも、先天性や外的要因によって膝蓋骨が本来の位置から外れてしまう「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」なども挙げられます。
以下のようなサインが見られる場合は、関節に何らかの炎症が起きている可能性があります。
- 手足を触ると痛がる
- 階段や段差を嫌がる
- 散歩に行きたがらない
- 歩き方がおかしい
- 片足を上げる・引きずる
鎮痛剤などで痛みを抑えることも可能なので、何か異変に気付いたら早めに動物病院へ連れて行くようにしてください。
椎間板ヘルニア
老犬が起き上がれなくなる原因として、「椎間板ヘルニア」も考えられます。
椎間板ヘルニアは、椎間板が変性して脊髄神経を圧迫してしまう病気で、激しい運動や骨の老化などが主な要因です。
症状がひどくなると、足や腰に痛みや麻痺が生じるほか、下半身不随や排尿障害などが起こることもあります。
以下のようなサインが見られる場合は、椎間板ヘルニアを発症している可能性があります。
- 体を触ると痛がる
- 足を引きずる
- 背中を丸めてじっとしている
- 元気がなく震えている
症状の程度に合わせた治療が必要なので、早めに動物病院を受診することが大切です。
老犬が起き上がれなくなったら必要なこと
自力で起き上がることが難しくなると、日常生活の中で支障をきたすことが多くなります。
歩行困難や寝たきり状態とまではいかなくても、飼い主によるサポートは必須です。
では、老犬が起き上がれなくなったらどんなことが必要になるのか、以下で解説します。
動物病院を受診
老犬が起き上がれなくなったら、なるべく早めに動物病院を受診しましょう。
気付かない間に何らかの病気を発症している可能性もあるため、まずは老犬が起き上がれなくなった原因を見つけてもらうことが大切です。
早い段階で原因がわかれば、症状の程度に合わせて適切な治療を受けることができるほか、症状の進行を遅らせられるケースもあります。
また、自力では起き上がれないけれどサポートをすれば立ち上がるという場合も、念のためにかかりつけの獣医師に診てもらったほうが安心です。
起き上がりや歩行の補助
筋力低下によって自力で起き上がることが難しい場合は、起き上がりや歩行の補助が必要です。
「年だから仕方ない」と思いがちですが、そのままの状態で何もせずにいると、ますます体力が衰えて歩行や排泄なども困難になってしまいます。
介護用のハーネスなどを活用すれば、老犬に負担をかけずに、起き上がりや歩行をサポートすることが可能だよ。
寝たきり状態になるのを防ぐためにも、飼い主がサポートをしてあげながら、日々の散歩で健康を維持するようにしましょう。
食事や排泄の介助
自力で起き上がれなくなったら、愛犬の症状によっては食事や排泄の介助が必要になることもあります。
たとえば自力では起き上がれなくても立たせてあげれば自力で排泄できることもあるので、そのような場合には下半身を支えて介助してあげると良いです。
食事の介助も同様で、立って食事ができる場合はふらついてしまわないように体を支えてあげましょう。
一方で、筋力低下や関節の痛みなどで立っていることさえも難しい場合には、飼い主の手やスプーンを活用して食事を与える必要があります。
起き上がれない老犬が鳴くのはなぜ?
起き上がれない老犬でお悩みの方の中には、「愛犬が頻繁に鳴くので困っている」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
起き上がれない老犬が鳴くのはなぜなのか、それにはいくつかの理由があります。
起き上がれない老犬が鳴くときに考えられる理由は以下のとおりです。
- 痛みによるもの
- 要求によるもの
- 不安や恐怖によるもの
1つずつ解説します。
痛みによるもの
起き上がれない老犬が鳴く理由として、痛みによるものが考えられます。
たとえば病気やケガ、関節のこわばりなどによって起こる体の痛みです。
老犬が頻繁に鳴くときは、愛犬に異変がないかよく観察するようにしましょう。
赤みや腫れなど目視で確認できるものがあるとわかりやすいですが、見た目に変化がない場合もあるため、体を触って嫌がったり痛がったりする箇所がないかチェックすると良いです。
要求によるもの
起き上がれない老犬が鳴く理由として、要求によるものが考えられます。
たとえば以下のように、飼い主さんに助けを求めているケースです。
- トイレに行きたい
- お漏らしをして気持ち悪い
- おなかが空いた
- 喉が渇いた
- ベッドが固い
- 部屋が暑い・寒い
愛犬の訴えを理解して、その要求にきちんと対応できれば、鳴き止んでくれる可能性は高いよ!
飼い主さんが起きている時間帯なら、愛犬の要求には可能な限り応えたいところですね。
不安や恐怖によるもの
起き上がれない老犬が鳴く理由として、不安や恐怖によるものが考えられます。
老犬になると視力や聴力が衰えたり、思うように体を動かせなかったりと、さまざまな要因で不安や恐怖を感じてしまうものです。
また、玄関や窓際、階段下などの騒がしい場所で寝ていると、ささいな物音に驚いて鳴くこともあるでしょう。
なるべく不安感を与えないように、落ち着ける環境を作ってあげるのはもちろん、飼い主さんが愛犬に寄り添ってあげることも大切です。
起き上がれない老犬が鳴くときの対策5選
上記では、起き上がれない老犬が鳴く理由として、痛みや要求、不安などによるものが考えられるとお伝えしました。
では、具体的にどのような対策を講じれば良いのでしょうか。
起き上がれない老犬が鳴くときの対策は以下のとおりです。
- ベッドを床ずれ防止のものに変える
- マッサージで筋肉をほぐす
- 老犬の起き上がりを補助する
- 無理のない範囲で散歩をさせる
- 愛犬に安心感を与える
1つずつ解説します。
ベッドを床ずれ防止のものに変える
自力で起き上がれない老犬は、どうしても寝ていることが多くなりがちです。
長時間同じ姿勢を続けていると、圧迫された部分の血流が悪くなり、床ずれを起こしやすくなります。
床ずれは肩や足首などの骨が出っぱっている場所になりやすく、ひどくなるとその部分が壊死を起こす恐れもあるので注意が必要です。
床ずれを防ぐには、床ずれ防止用のベッドを活用するのが効果的といわれています。
体圧を分散してくれるベッドを選ぶことで、圧迫による痛みを軽減して快適に眠ることが可能です。
家庭で洗濯できる素材であれば、万が一、粗相をしても衛生面を保つことができるよ!
マッサージで筋肉をほぐす
寝ている時間が増えると、関節がこわばって痛みをともなうことがあります。
そんなときは、指の腹を使って優しく筋肉をほぐしてあげると良いです。
マッサージをおこなうことで、体内の血行が促進され、こわばりによる痛みの緩和を期待できます。
また、体の異変に早く気付けるメリットもあるため、健康チェックも兼ねて定期的にマッサージをおこなうようにしましょう。
なお、マッサージをおこなう際は力の入れすぎに注意が必要です。
力の強さは、自分の耳たぶを触って確認してみると良いでしょう。
老犬の起き上がりを補助する
自力で起き上がれない老犬は、「トイレに行きたい」「おなかが空いた」と感じていても、思うように動けず鳴くことがあります。
飼い主さんに何か助けを求めている様子があれば、起き上がりを補助して立たせてあげましょう。
トイレや食事、飲水の時間を事前に決めておくのも1つの手段だよ。
飼い主さんが起きている時間帯ならすぐに対応できますが、夜中に何度も起こされると飼い主さんへの負担が大きくなります。
そのため、就寝前にトイレを済ませたり、遅めの時間に夜ご飯を済ませたりして工夫してみると良いでしょう。
無理のない範囲で散歩をさせる
自力で起き上がれなくなると、自然と運動量が減少し、体力もどんどん低下していきます。
また、昼間に寝ていることが増えると生活リズムが崩れ、昼夜逆転生活に陥るケースもあるでしょう。
老犬の健康を維持するためにも、無理のない範囲で散歩をさせることが大切です。
散歩中に日光を浴びることで、セロトニンというホルモンが分泌されて生活リズムを整える効果が期待できます。
さらに、散歩は気分転換やストレス解消になるほか、脳の活性化が期待できる点も大きなメリットです。
ただし、足腰が弱っている老犬はささいな段差でもつまずきやすいので、できるだけ歩きやすい平たんな道を選ぶようにしましょう。
起き上がりや歩行をサポートする際は、ハーネスを活用すると便利ですよ。
愛犬に安心感を与える
起き上がれない老犬が不安な気持ちや恐怖心から鳴いてしまう場合には、できるだけ安心感を与えることが大切です。
たとえば、
- こまめに声をかける
- マッサージやストレッチで触れ合う
- 昼間は飼い主と一緒にリビングで生活する
- 夜は同じ部屋で一緒に寝る
などが挙げられます。
不安を取り除いてあげることで、愛犬も落ち着いて眠りにつけることでしょう。
起き上がれない老犬に留守番をさせるときの対策5選
起き上がれない老犬でお悩みの方の中には、お仕事をされている方もいらっしゃるでしょう。
また、お仕事でなくても、買い物や用事などでやむを得ず老犬に留守番をさせなければならない状況もあるかと思います。
自力で起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、ちょっとした工夫が必要だよ!
具体的な対策としては以下のようなことが挙げられます。
- 留守番前にトイレを済ませておく
- オムツを使用する
- 飼い主のにおいがするものを置いておく
- ペットカメラを設置する
- ペットホテルやペットシッターを利用する
それでは、1つずつ見ていきましょう。
留守番前にトイレを済ませておく
起き上がれない老犬に留守番をさせる際、もっとも心配なのは「トイレ問題」ではないでしょうか。
飼い主さんのサポートがないと起き上がりが困難な場合、当然のことながら自分でトイレへ行くことは難しいといえます。
結果、トイレに行きたくても我慢をしてしまったり、我慢できずにベッドの上で粗相をしてしまったりと、どちらにしても愛犬に負担がかかってしまうことは間違いありません。
そのため、留守番中にトイレを我慢しなくてもいいように、外出前にトイレを済ませておくのがおすすめです。
短時間の留守番であれば、部屋中が排泄物まみれになることは回避できるでしょう。
部屋の中やお庭などで軽く運動をさせると、腸のぜんどう運動が活発になるので、スムーズに排泄できる子が多いですよ。
オムツを使用する
起き上がれない老犬に留守番をさせる際、オムツを使用するのも1つの手段です。
老犬になるとトイレの回数が増えたり、筋力の低下によって排泄を我慢できなくなったりすることがあります。
オムツを使用することで、ベッドや部屋中が排泄物で汚れてしまうのを防ぐことができます。
ただし、オムツに慣れていないと、自分の歯を使ってオムツを脱いでしまうことも珍しくありません。
留守番中にオムツを着用させたいのであれば、あらかじめオムツに慣れさせておくのがおすすめだよ!
はじめは短時間からスタートし、徐々に慣れさせていくことで、老犬にかかる負担も少なく済むことでしょう。
なお、オムツは愛犬の体のサイズに合ったものを選ばないと、横漏れなどの原因になるので注意が必要です。
飼い主のにおいがするものを置いておく
起き上がれない老犬に留守番をさせる際には、飼い主のにおいがするものを置くなどして安心感を与えるようにしましょう。
普段はあまり吠えることがない犬でも、飼い主さんの気配が感じられないと不安や恐怖心から吠えてしまう子は多くいます。
中には、飼い主さんを呼ぶために何時間も吠え続けてしまう子も珍しくありません。
愛犬の不安を取り除くためにも、なるべくいつもと変わらない生活環境で留守番をさせることが大切なポイントです。
飼い主のTシャツやタオルを愛犬のそばに置くだけでなく、常にテレビが付いている家庭ならテレビを付けた状態で出かけるという方法もぜひ試してみてください。
ペットカメラを設置する
起き上がれない老犬に留守番をさせる際は、ペットカメラの導入をおすすめします。
ペットカメラは部屋の中に設置しておくだけで、外出先からでも愛犬の様子を確認できるのが大きなメリットです。
愛犬の異変にいち早く気付けるため、思わぬ事故やトラブルを未然に防ぐことができます。
また、音声通話のできるペットカメラであれば、スマートフォンを通じて愛犬に声をかけることも可能です。
万が一、愛犬が不安がって鳴いたり吠えたりしても、声をかけることで愛犬に安心感を与えられます。
ただし、飼い主さんの姿が見えないのに声はするという状況にパニックに陥ってしまうケースもあるので、音声機能の使用は最低限に留めておきましょう。
ペットカメラは留守番対策だけでなく、自宅で料理や作業をしながら愛犬を見守りたいときにも便利ですよ。
ペットホテルやペットシッターを利用する
起き上がれない老犬に留守番をさせる場合、ペットホテルやペットシッターを利用するという方法もあります。
ペットホテルやペットシッターなら散歩や食事のお世話をしてくれるため、お仕事などで長時間家を空けてしまうときにおすすめです。
ただし、ペットホテルはお店によって年齢制限を設けているところもあるので、事前確認が必要です。
老犬介護に詳しいスタッフがいるペットホテル、もしくは動物病院併設のペットホテルだと安心できるでしょう。
一方でペットシッターは、実際に自宅に来てもらって愛犬のお世話をしてもらうサービスです。
愛犬にとってはいつもの生活環境で過ごせるため、見知らぬ場所で過ごすよりも比較的ストレスは少なくて済みます。
知らない人に驚いてしまう可能性がある場合には、あらかじめ何回か利用して慣れさせておくと良いよ!
起き上がれない老犬に留守番をさせるときの注意点
自力で起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、以下の点に注意が必要です。
- 留守番の時間は短めに
- 部屋の温度は適温に
- サークルやケージを利用
1つずつ解説します。
留守番の時間は短めに
起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、できるだけ時間を短めにすることが望ましいです。
飼い主のサポートがないと水を飲むことが困難な場合、長時間の留守番は脱水や体調不良を引き起こす危険性があります。
排泄はオムツで対処できるものの、起き上がれない老犬に自力で水を飲ませることは極めて難しいです。
脱水症状が進むと死に至る危険性もあるため、起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、短くても2〜3時間程度にしておきましょう。
仕事などでどうしても長時間になる場合は、ペットホテルやペットシッター、信頼のできる人にお願いするのがおすすめだよ。
部屋の温度は適温に
起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、部屋の温度を適温にすることを忘れないでください。
老犬になると、体温の調整機能が衰える傾向にあります。
エアコンを使ったり、防寒服を着させたりして、老犬が快適に過ごせるような工夫が必要です。
冷えすぎや暑すぎは体調を崩してしまう可能性があるため、部屋の温度はなるべく一定を保つようにしましょう。
また、湿度が高いのも老犬の体に負担になるので、除湿機なども活用すると良いです。
部屋の温度は25度前後、湿度は50%前後を目安に調整してください。
サークルやケージを利用
起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、サークルやケージを利用しましょう。
飼い主さんが不在の間に、起き上がろうとしてその場でもがくことがあるかもしれません。
思わぬ事故や転倒を回避するためにも、サークルやケージを使って行動範囲を制限することが大切です。
また、万が一転倒したときにケガをしないように、タオルやクッション材などを使ってサークルやケージの側面をガードしてあげると良いでしょう。
ほかにも、お風呂マットを使ってサークルを手作りする方法や、ぶつかっても痛くないビニールプールをサークルの代わりに使う方法もあります。
予算や愛犬の状態に合わせてお気に入りの商品を見つけてみてください。
老犬が起き上がれなくなるのを防ぐ方法
老犬が起き上がれなくなるのを防ぐ方法は以下のとおりです。
- 肥満にさせない
- 適度に散歩をさせる
- 良質なタンパク質を摂取する
具体的にどのようなことをすれば良いのか、1つずつ解説します。
肥満にさせない
肥満になると足腰にかかる負担が大きくなり、関節炎のリスクが高まります。
肥満の主な原因としては、
- おやつの与えすぎ
- 運動不足
- カロリーの摂取量が多い
などが挙げられます。
愛犬を太らせすぎないように、日ごろから適度な食事と運動を心がけることが大切です。
まずは愛犬が肥満気味かどうかをチェックすることからはじめよう!
環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」によると、おなかに適度な脂肪とくびれがあり、肋骨に触れるほか、横から見ておなかのへこみが見られる場合を理想体重としています。
一方で、厚い脂肪におおわれていて肋骨を触ることが難しく、くびれもほとんど見られないほか、横から見ておなかが垂れ下がっている場合は肥満となります。
軽度の肥満であれば、食事の量をいつもよりも5%ほど減らして調整すると良いです。
適度に散歩をさせる
年齢とともに寝ている時間が増えても、体力や健康維持のために適度な運動が必要です。
外へ散歩に連れて行くことで、筋力の低下を防ぐだけでなく、においや音が良い刺激になって脳の活性化も期待できます。
また、散歩は気分転換やストレス解消にもなるため、普段の生活に積極的に取り入れていくことをおすすめします。
もちろん老化によってすぐに疲れたり、散歩の途中で立ち止まったりすることもあるので、休憩を挟むなどして無理のない範囲で歩かせることが大切です。
雨や雪などで散歩ができない場合は、部屋の中でなるべく歩かせるようにしましょう。
室内用のアジリティーを活用しても良いですね。
良質なタンパク質を摂取する
筋力が低下しやすい老犬は、良質なタンパク質を摂取することが大切です。
たとえば牛肉や鶏肉、魚、乳製品、卵などが挙げられます。
タンパク質を十分に得られないと、体のトラブルや免疫機能の低下などが起きる可能性があるので積極的に取り入れましょう。
犬の三大栄養素はタンパク質・脂肪・炭水化物といわれていますが、新陳代謝が衰える老犬は高タンパク・低脂肪・低炭水化物の食事がおすすめです。
老犬が起き上がれないときに役立つアイテム5選
ここからは、老犬が起き上がれないときに役立つアイテムを5つご紹介します。
生活環境や愛犬の状態に合わせて、ぜひ取り入れてみてね!
メッシュアシストベスト/WarmHeart Company
WarmHeart Companyのメッシュアシストベストは、マジックテープによって簡単に脱着できる介護用のハーネスです。
軽くてやわらかいメッシュ素材になっており、体全体を優しく包んでくれます。
通気性にも優れているため、長毛種やダブルコートなどの蒸れやすい犬種に最適です。
また、メッシュアシストベストは前足から腰までをサポートしてくれるので、歩行や排泄のサポートもスムーズにおこなえます。
洗濯機での丸洗いが可能で、衛生面を保てるところも嬉しいポイントです。
- マジックテープで留めるだけ
- 前足から腰までの引き上げをサポート
- 起き上がり・歩行・排泄の補助に
- 軽量・メッシュ素材
- サイズは4種類
- 洗濯機で丸洗いが可能
歩行補助ハーネス/Kirakuen
Kirakuenの歩行補助ハーネスは、後ろ足付近の腰や背中に装着するだけの介護用ハーネスです。
起き上がりが難しくても、補助さえあればある程度歩けるという老犬への使用に向いています。
バンドはサイズ調整が可能なので、愛犬のサイズに合わせてしっかりと固定できるのが嬉しいポイント。
さらに内側はメッシュ素材になっていて通気性に優れているため、夏場のお散歩にも大活躍してくれることでしょう。
- マジックテープで留めるだけ
- 後ろ足・腰の引き上げをサポート
- サイズは2種類
- 通気性・速乾性◎
- 手洗いOK
- 反射素材で夜のお散歩も安心
ペットマット/エムール
エムールのペットマットは、0.3mm〜0.5mmの超弾力性ファイバーを採用した床ずれ防止に役立つマットです。
3Dファイバーによって体圧を分散してくれるため、肩や頬、足などの骨ばった部分が圧迫され続けることを防ぐことができます。
また、カバーと中材は、どちらも洗える素材になっており、万が一粗相をしても衛生面を保てるのは嬉しいポイントです。
底面にはメッシュ素材が使用されているので、通気性にも優れています。
「長時間同じ姿勢で寝ている」「起き上がりや寝返りができない」という老犬にピッタリな商品です。
- 高い復元性を誇る3Dファイバーを採用
- 通気性抜群
- 肌触りの良いニット生地
- カバー・中材、水洗いOK
- サイズは2種類
- 耐久性試験クリア
介護用ドッグベッド/エムール
エムールの介護用ドッグベッドは、伏せの姿勢をサポートして床ずれを防ぐ介護用のベッドです。
体を乗せると中央部分がくぼみ、左右のクッションで体をやさしく包み込むことで、伏せの姿勢を維持することができます。
上体を起こしてあげると、食事や投薬の介助がしやすいほか、愛犬にとっても誤嚥のリスクが低下するのは嬉しいポイントです。
よだれや食事で汚れやすい顔まわりには、取り外しのできる防水カバーが付いているので、万が一汚れても清潔さを維持しやすいでしょう。
「足腰が弱り、食事のときに立つ姿勢を維持できない」「寝たきり状態を防ぎたい」という場合は、ぜひ試してみてください。
- 伏せの姿勢をサポート
- 姿勢サポートコード付き
- 食事・投薬の介助に
- 顔まわりの防水カバー2枚セット
- 本体カバーの取り外し・洗濯可能
- サイズは2種類
ペットカメラ/YESKAMO
YESKAMOのペットカメラは、左右360°、上下110°と広範囲の見守りに役立つペットカメラです。
自動追尾機能が備わっており、動体や音声を検知しながら撮影や録画をおこなうことができます。
取り付け方はとても簡単で、天井に取り付けるのも良し、壁掛けにするのも良し、テーブルの上に置くのも良しです。
また、音声機能が備わっているため、外出先から「これから帰るね」などの声をかけることもできます。
さらに暗視機能も付いているので、留守番中だけでなく、夜間の見守りにも便利です。
- Wi-Fiに接続するだけ
- 自動追尾360°
- 動体・音声・顔を検知
- 検知エリアの設定も可能
- 別売りの128GmicroSDカード対応
- iPhone・Android・PC対応
起き上がれない老犬が鳴くときや留守番中には対策が必要
自力で起き上がれない老犬が鳴くときは体の痛みや要求、不安な気持ちからくることが多いです。
できる限り要求に応えてあげたり、安心感を与えたりすることで、鳴き止んでくれる可能性は高まります。
また、起き上がれない老犬に留守番をさせるときは、外出時間や部屋の温度に配慮することが大切です。
オムツやペットカメラを使用したり、どうしても長時間の留守番になってしまう場合はペットホテルやペットシッターを上手に利用したりして対策を講じましょう。
起き上がれない老犬を補助する際には、ハーネスや床ずれ防止マットなどの便利アイテムをぜひ取り入れてみてください。