犬も人間と同様で、老化や病気によってオムツが必要になることもありますよね。
ペットショップなどでは犬用のオムツが販売されていますが、コストを抑えたいなら人間の赤ちゃん用オムツを使用するのがおすすめです。
「人間用オムツを使用したいけれど、どこのメーカーが良いの?」と疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。
人間用オムツと一口にいっても、メーカーによってサイズ感は大きく違うよ!
そこで今回は、小型犬が使用することを想定し、人間の赤ちゃん用オムツ4種類(テープタイプS)をサイズ比較してみました!
実際に人間用オムツを小型犬に履かせてみた感想と、犬のオムツを人間用で代用する場合の作り方もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 比較する人間用オムツ4種類の特徴
- 人間用オムツのサイズ比較
- 人間用オムツの価格比較
- 小型犬に人間用オムツを履かせてみた感想
- 人間用オムツを使用する際のサイズの選び方
- 犬のオムツを人間用で代用する際の作り方
小型犬向けに比較|赤ちゃん用(人間用)オムツ4種類
今回比較する人間用オムツは以下の4種類です。
- パンパース
- メリーズ
- ムーニー
- グーンプラス
すべてテープタイプのSサイズ(乳児4〜8kg用)を用意しました。
パンパース(さらさらケア)
- 薄型設計で持ち運びに便利
- 伸縮性に優れたテープを採用
メリーズ(素肌さらさらエアスルー)
- でこぼこシート採用で肌との擦れを低減
- テープは何度でも貼り直しが可能
※現在は新パッケージに変わっています
ムーニー(エアフィット)
- ゆるうんちストッパー付きで漏れを防止
- 無添加弱酸性シートを採用
※現在は新パッケージに変わっています
グーンプラス(敏感肌設計)
- 表面シートに「エリエール贅沢保湿」と同様の成分を配合
- サイズ展開が豊富
小型犬向け人間用オムツ|4種類のサイズ比較
以下では、人間用オムツ4種類の縦幅・横幅・足回りのサイズを実際にメジャーで測って比較してみました。
縦幅のサイズ
オムツを折りたたんだ状態で、上から下までの長さを縦幅サイズとします。
人間用オムツ4種類の縦幅サイズは以下のとおりです。
パンパース | メリーズ | ムーニー | グーンプラス |
---|---|---|---|
約19.5cm | 約19cm | 18.5cm | 約18.5cm |
もっとも縦幅が長いのは約19.5cmのパンパース、続いて約19cmのメリーズという結果になりました。
ムーニーとグーンプラスは同じ約18.5cmで、パンパースに比べると1cmほど短いことになります。
横幅のサイズ
オムツを開いた状態で、端から端までの長さを横幅サイズとします。
平置きサイズ
まずは平置きサイズです。
パンパース | メリーズ | ムーニー | グーンプラス |
---|---|---|---|
約30.5cm | 約21.5cm | 約23.5cm | 約20cm |
平置きサイズでもっとも横幅が大きいのは約30.5cmのパンパース、続いて約23.5cmのムーニーという結果になりました。
ウエスト部分を最大まで伸ばした場合
今度はウエスト部分を最大まで伸ばした場合の長さです。
パンパース | メリーズ | ムーニー | グーンプラス |
---|---|---|---|
約34cm(+3.5cm) | 約30cm(+8.5cm) | 約30cm(+6.5cm) | 約29cm(+9cm) |
ウエスト部分をめいっぱい伸ばすと、約34cmのパンパースがもっとも大きく、続いて約30cmのメリーズとムーニーが大きいという結果になりました。
グーンプラスは約29cmと小さめですが、伸縮性はピカイチという結果に。
メリーズもウエスト部分がよく伸びるので、締め付け感は少なそうです。
足回りサイズ
オムツを開いた状態で、足にあたるギャザー部分の長さを足回りサイズとします。
平置きサイズ
まずは平置きサイズです。
パンパース | メリーズ | ムーニー | グーンプラス |
---|---|---|---|
約15cm | 約15cm | 約15.5cm | 約16cm |
パンパースとメリーズ、ムーニーは15cm前後と、サイズに大きな差はありませんでした。
一方で、グーンプラスは約16cmと、ほかのオムツに比べてやや大きめです。
ギャザーを最大まで伸ばした場合
今度はギャザーを最大まで伸ばした場合の長さです。
パンパース | メリーズ | ムーニー | グーンプラス |
---|---|---|---|
約24cm(+9cm) | 約21cm(+6cm) | 約23cm(+7.5cm) | 約20cm(+4cm) |
ギャザーを最大まで伸ばした場合、足回りサイズはパンパースが約24cmと大きく、続いてムーニーが約23cmで大きいことになります。
パンパースとムーニーは足回りの伸縮性に優れているので、太ももが細め・太めの犬でもしっかりとフィットしてくれそうです!
小型犬向け人間用オムツ|伸縮部分とギャザーを比較
以下では、人間用オムツ4種類の伸縮部分とギャザーを比較してみました。
伸縮部分の比較
まずはウエスト周りの伸縮部分です。
パンパース | メリーズ | ムーニー | グーンプラス |
---|---|---|---|
テープ部分のみ | テープ根元部分のみ | 背中からテープ根元まで | 背中からテープ根元まで |
パンパースはテープ部分によく伸びる素材が使われていますが、背中の部分は伸縮性がない作りになっています。
もともとウエスト部分のサイズがほかのオムツに比べて大きいため、ウエストの細い犬だとフィットしにくい可能性があります。
メリーズもパンパースと同様で背中の部分に伸縮性はありませんが、テープの根元部分がしっかりと伸びてくれます。
シート表面がでこぼこしているので、おしっこやゆるいウンチもしっかりとキャッチしてくれそうです。
ムーニーとグーンプラスは、背中部分からテープの根元まで全体的によく伸びる作りになっています。
特にグーンプラスは背中部分の収縮が強く、ギャザーもしっかりとした印象です。
足回りのギャザーを比較
続いて足回りのギャザーを見てみましょう。
パンパースは外側のギャザーが少し短い印象。
股擦れのリスクは低減されますが、おしっこが漏れないかやや心配です。
メリーズは足回りのギャザーがしっかりとしています。
やわらかい素材で肌あたりが良く、股擦れしにくいのも嬉しいポイントです。
ムーニーはほかのオムツに比べ、足回りのギャザーが細かい作りになっています。
足にしっかりとフィットして、おしっこの漏れを防いでくれそうです。
グーンプラスは足回りのギャザーが長く、しっかりとした印象。
しかし、足回りのサイズがほかのおむつに比べて少しゆるめなので、太ももの細い犬だと横からのおしっこ漏れが心配です。
小型犬向け人間用オムツ|価格を比較
人間用オムツを使用する際に、「どれくらいコストを抑えられるのか知っておきたい」という方もいらっしゃるでしょう。
以下では、人間用オムツ4種類の価格をサイズ別にまとめてみました。
パンパース さらさらケア | メリーズ エアスルー | ムーニー エアフィット | グーンプラス 敏感肌設計 | |
---|---|---|---|---|
新生児用 | 1,850円(90枚) 21円/枚 | 1,745円(96枚) 18円/枚 | 1,614円(86枚) 19円/枚 | 1,682円(88枚) 19円/枚 |
Sサイズ | 2,190円(82枚) 27円/枚 | 1,689円(82枚) 21円/ 枚 | 1,593円(80枚) 20円/枚 | 1,771円(82枚) 22円/枚 |
Mサイズ | 2,150円(80枚) 27円/枚 | 1,863円(76枚) 25円/枚 | 1,612円(62枚) 26円/枚 | 1,771円(64枚) 28円/枚 |
Lサイズ | 1,591円(60枚) 27円/枚 | 1,771円(54枚) 33円/枚 | ||
ビッグサイズ | 1,771円(42枚) 42円/枚 |
Sサイズだけに焦点をあてて比較してみると、ムーニーがもっとも安く、パンパースが高価という結果になりました。
しかし、全体的にみるとグーンプラスの価格も高めの設定であることがわかります。
犬用オムツの価格は?
以下では、犬用オムツ3種類の価格をまとめてみました。
ネオ・ルーライフ ネオ・オムツ | ユニ・チャーム マナーウェア | P.one マナーおむつ | |
---|---|---|---|
Sサイズ | 1,657円(30枚) 55円/枚 | 2,035円(36枚) 57円/枚 | 1,907円(24枚) 79円/枚 |
今回比較した人間用オムツ(Sサイズ)の1枚あたりの平均価格は22.5円。
一方で、犬用オムツ(Sサイズ)の1枚あたりの平均価格は64円となっており、人間用オムツに比べて2〜3倍以上の差があることがわかりました。
人間用オムツ4種類の中でもっとも価格を抑えられたのは、1枚あたり20円のムーニーです。
1日6枚使用した場合、1か月あたりの価格は約3,600円となります。
犬用オムツだと、もっとも高いものがP.oneの商品となっており、1枚あたり79円もしました。
1か月あたりの価格は約14,220円で、長期的に使用することを考えると経済的負担は大きいといえます。
実際に人間の赤ちゃん用オムツを小型犬(女の子)に履かせてみた
実際に人間用オムツを愛犬のメルに履かせてみました!
初登場、緊張するなぁ…
以下を参考に、ご自身の愛犬のサイズと照らし合わせてみてくださいね。
- 種類:小型犬・パピヨン
- 性別:女の子
- 体重:約3.7kg
- 胴回り:約32cm
- 足回り:約17cm
- 首からしっぽの付け根(背丈):約32cm
パンパース
まずはパンパースの使用感です。
パンパースは股上が長めの作りになっており、しっかりとおなか(うしろの面)をカバーしてくれます。
しかし、以下の写真のように、うしろの面の吸水シートを含む部分が少ないのは残念なポイントです。
つまり端から約7cmはただの紙(?)です・・・
女の子であれば大丈夫かもしれませんが、男の子だとお腹側からおしっこが漏れてしまいそうな感じはしました…。
また、ウエスト周りがやや大きい印象です。
前後どちらもギャザーがない作りになっているため、ウエスト周りにフィットしにくく、何かの拍子で脱げてしまう可能性があります。
メリーズ
続いてメリーズの使用感です。
メリーズも股上が長めの作りになっており、おなかのほうまでしっかりとカバーしてくれます。
パンパースと比べると吸水シートを含む範囲が大きいため、おなかのほうからおしっこが漏れる心配は少ないでしょう。
また、ウエスト部分の締め付け感がなく、だからといって脱げやすい感じもありませんでした。
足回りもしっかりとフィットし、横漏れを防いでくれそうです◎
ムーニー
続いてムーニーの使用感です。
ムーニーはウエスト部分の伸縮性に優れており、しっかりとフィットしてくれます。
ただし、股上が短く、お腹側からのおしっこ漏れが少し心配です。
背丈がメルよりも短い犬であれば、ムーニーを履かせても問題はないでしょう。
肌あたりの良さや足回りのフィット感はGOODです。
グーンプラス
続いてグーンプラスの使用感です。
グーンプラスもムーニーと同様に、股上が短い設計となっています。
ちょうど腰の丸みがある位置におむつのテープがくるため、何かの拍子でスポッと脱げてしまう可能性があります。
また、足回りがややゆるめなので、横からのおしっこ漏れが少し心配です。
小型犬向け|赤ちゃん用(人間用)オムツのサイズの選び方
人間用オムツは赤ちゃんの体に合わせて作られたものなので、すべての商品が犬の体にフィットするわけではありません。
とはいえ、犬用オムツはコストパフォーマンスが悪く、長期的に使用し続けるのは難しいですよね。
では、犬に人間用オムツを履かせる場合、どんなところを基準に選べば失敗は少ないのでしょうか。
犬用オムツの場合、胴回りや体重を基準に商品のサイズを選ぶことが多いようですね。
たとえば「ユニ・チャーム ペット」(犬用オムツ)の公式HPでは、以下のようなサイズの選び方を推奨しています。
SSSSサイズ 子犬用~超小型犬用 | SSSサイズ 超小型犬用 | SSサイズ 超小~小型犬 | Sサイズ 小型犬用 | |
---|---|---|---|---|
胴回り | 10〜25cm | 15〜25cm | 20〜30cm | 25〜40cm |
体重 | 1.0~2.5kg | 1.5~3.5kg | 2.5~4.0kg | 3.5~5.5kg |
代表的な犬種 | 子犬、チワワなど | チワワ、パピヨン、ヨークシャテリア など | ポメラニアン、トイプードル、マルチーズなど | シーズー、ミニチュアダックスフンド など |
このように、人間用オムツを使用する場合も同様に、まずは胴回りを基準にサイズの合う商品を選ぶのがおすすめです。
今回、愛犬のメル(胴回り約32cm)にテープタイプSサイズを履かせてみた結果、メリーズやムーニー、グーンプラスはウエスト部分が締め付けられるなどの大きな問題はありませんでした!
胴回りがメルと同じくらい、もしくはその10cm前後であれば、Sサイズを選んでも失敗は少ないでしょう。
ただし、背丈のある犬やオスの犬はムーニーやグーンプラスだと、おなかのほうまでカバーしきれない可能性がありますので注意してください。
パンパースはウエスト部分がややゆるい作りになっているため、メルよりも胴回りが大きい犬に向いています。
また、胴回りが40cm以上の場合は、メリーズやムーニー、グーンプラスのMサイズを試してみても良いでしょう。
犬の体格によってフィット感が異なるので、実際に何種類か試してみることをおすすめします。
オムツを着用させたときに、ウエスト周りや足回りに指2本程度入るくらいのサイズ感がベストです。
「合うサイズがわからないのに、最初から大容量パックを購入したくない…」
そんな方は、オムツのお試しパックからはじめてみてはいかがでしょうか?
お財布に優しい価格で、愛犬の体のサイズに合ったものが見つかるはず!
【体重が3kg未満の痩せ気味のワンちゃんには…】
体重が3kg未満の場合、テープのSサイズだと大きすぎる可能性があります。
赤ちゃん用のオムツの中には、新生児用と記載された小さめのオムツも販売されています。
ぜひこちらのお試しパックも試してみてくださいね!
犬のオムツを人間用で代用する場合の作り方
人間用オムツは犬用オムツに比べ、コストを抑えられる点が大きなメリットです。
しかし、1枚1枚にしっぽを通すための穴をあける必要があります。
ここでは、犬のオムツを人間用で代用する場合の作り方をご紹介します。
用意するものは以下の4つ。
- 人間用オムツ
- ハサミ
- マジックペン
- サージカルテープ(幅25mm)
穴をあける場所はオムツの前側です(赤ちゃんのおなかにあたる側)
オムツを腰回りにあててしっぽの位置を確認します。
しっぽの位置が決まったら、マジックペンで印をつけます。
ハサミで切り込みを入れ、穴をあけます。
今回は三角形になるようにあけましたが、四角形やI字、V字などでもOKです。
いくつか試してみて、愛犬の体にフィットする形を見つけてください。
穴をあけたら、ポリマーが出てくるのを防ぐために、切り口にテープを貼ります。
使用するのはサージカルテープですが、ガムテープなどでも代用可能です。
なるべく肌に優しい素材のものを使用してあげると良いでしょう。
切り口をふさいだら完成です。
グーンプラスとメリーズは、穴をカットしている最中にポリマーの粒子がどんどん出てきました。
掃除の手間を減らすためにも、広げた新聞紙の上でおこなうのがおすすめです。
うんちをキャッチしてくれるポケット付きオムツを作る方法は、以下の記事で紹介しています。
長時間の留守番や、夜寝るときなどに役立つので、ぜひ参考にしてみてください!
人間用オムツの手作りが面倒な方は犬用がおすすめ
アレンジが必要な人間用オムツですが、1日に何枚も使用するものなので、中には「面倒だな…」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
手間をかけたくない方は、はじめからしっぽを通すための穴があいている犬用オムツを使用するのがおすすめ。
裏にはサイズの目安が記載されているので、愛犬に合うぴったりな商品を見つけやすいのが嬉しいポイントですよ。
まずは犬用オムツから挑戦し、オムツの着用に慣れさせていくのも良いですね。
小型犬向け赤ちゃん用(人間用)オムツのサイズ比較まとめ
犬も病気や老化などによって粗相が増えることがあります。
少しでも経済的負担を軽くしたい方は、人間の赤ちゃん用オムツを使用するのがおすすめです。
とはいえ、メーカーによってサイズ感が大きく変わるので、まずは少量パックから試してみると良いでしょう。
ちなみに今後、愛犬のメルに人間用オムツを使用することがあれば、迷わずメリーズを購入します!
理由は、大きなマイナス点がなかったところと、肌触りの良さやウエスト部分の伸びの良さが気に入ったからです。
人間用オムツを使用する場合は、本記事を参考に愛犬に合う商品を探してみてくださいね!